有事の一時避難場所、旧信越本線トンネルの見学会
軽井沢町は5月21日、浅間山の噴火や武力攻撃など有事の一時避難場所として想定する旧信越本線横川駅軽井沢駅間トンネルの見学会を開いた。66人が参加し、約140m手前の集合場所から、ゴムマットを敷いた線路敷の上を歩いて、最も近いトンネルを目指した。見学したのは全長439m、幅4.8m、高さ5.3mのトンネルで、1356人を収容できるという。
南ヶ丘区から親子で参加した母親は「ここまで避難するのに時間はかかるが、安心材料の一つにはなる」。成沢区の男性は「電気がなく足場も悪いので年寄りが歩くには危険。(有事の際は)まずは近隣の頑丈な民間施設に避難するのが現実的」と話した。
「安心材料の一つ」「年寄りには危険」
横川駅軽井沢駅間に旧信越本線のトンネルは計29本あり、全て安中市が管理。有事の際は、軽井沢町が避難場所として使用できる覚書を2017年に交わしている。
見学に先がけ町長は「他国からの武力攻撃が起こらないとは誰も言えない。用意したものが無駄になって、笑い話で終わる形がいい」とあいさつした。