日本で大病経験の外国出身者 佐久大学学生らと交流
佐久大学は8月18日、看護学部「国際看護論」の公開授業を軽井沢町内で開き、日本で大病経験のある外国出身者の話を聞いた。来日25年のタイ出身で軽井沢在住の佐藤ソンポンさんは、3年前に脳卒中を患った。
術後は病室を多くの人が尋ねてきたが、病気を受け入れられず「誰とも話す気になれず、そっとしておいてほしかった」。後遺症で左半身に麻痺が残るも、リハビリを続け杖をついて歩けるまで回復。「日本の周りの人たちが親切にしてくれて感謝している。今はすごく幸せ」と佐藤さん。家族の支えもあり、外国人という理由で困っていることはないが、スーパーなどの障がい者用の駐車場に「マークのついていない車が停まっていて、駐車できないのは困る」と述べた。
話を聞いた同大学の学生は「そっとしておいてほしい患者さんもいる。目の前の人がどんな気持ちか、わかってあげられる看護士になりたいと思った」と話した。
同科目は国際的な視点で看護について学ぶのが目的。履修者は例年だとタイの国立ブラパ大学で夏期研修を行うが、新型コロナ感染拡大の影響で昨年から、国内の外国人患者と交流したり、オンラインでブラパ大の授業を受けるなどしている。