作家の内田康夫さん死去

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多くの花が手向けられた浅見光彦記念館の献花台。会場には内田さん選曲のモーツアルトが流れていた。
 「浅見光彦シリーズ」で知られ、軽井沢で執筆を続けた作家の内田康夫さんが3月13日、敗血症のため死去した。83歳だった。



 内田さんはコピーライター、テレビCM制作会社経営を経て、1980年に『死者の木霊』でデビュー。探偵の浅見光彦が事件を推理するシリーズはドラマ、映画、漫画化され人気を博した。83年に軽井沢へ移住。2015年夏に脳梗塞で倒れ、17年3月に休筆宣言していた。著作数は未完のまま発表した『孤道』で163冊。累計発行部数は約1億1500万部。



 浅見光彦記念館では3月23日から4月23日まで開館時間(10〜16時)に献花台を設置。3月23、24日の2日間で、仕事関係者やファンら約200人が献花に訪れた。ファンクラブ歴23年で、作品の登場人物に名前が使われたこともある東京都西東京市の船越脩さんは、「作家先生ではなく、一人の内田康夫という人間として、いつも気さくに接してくれた。今日もふらっと、ここへ訪ねてきそうな気がする」と人柄を偲んでいた。

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